双子のダンサー

 

 

2018/5/5 鉛筆・墨汁

昨日描いたこの作品は、一卵双生児のコンテンポラリーダンサーによるダブルポーズで、5セッション600分のデッサンである。

双子によるダブルポーズであることや、600分という長時間設定に魅かれ参加したのだが、長時間設定ではあってもダブルポーズとなると時間の使い方が非常に難しいと感じた。描きはじめに予想した大きな飛躍には至らず、描き終えてみると、仕上がりはいつものごく普通の水準にとどまっている。なかなか上達しないものだ。

自分としては、さらに肉迫する密度と透明感のある空間を捉えたいと思う。また色価の整合性にも課題を感じる。

デッサンが終わった後、会場にいた女性から質問があった。

「森さんは、どのタイミングで鉛筆を立てて描いていますか?」

「できるなら鉛筆は寝かせたまま描き切りたいくらいだけど、いつも立てざるを得なくなって立てているよ・・・」

と答えた僕の脳裏には、いつもワイエスや礒江毅の鉛筆デッサンがあって離れることがない。彼らのデッサンにはハッチングやタッチというものが表面に出ていない。きめ細かく紙の繊維に擦り込まれ、極めて高密度の階調を生み出している。

最近の自分のデッサンを振り返ると、見えていることの濃密さに比べ、画面上の密度が追い付いていないような気がする。こんな場合は、プロセスや手技・手法の在り方を見直す必要があるようだ。

ハッチングやタッチを使うと便宜上、立体を手早く捉えることができる。しかし、このやり方だとある一定の仕事量を越えると密度が上げにくくなるように思う。B系の鉛筆を寝かせてやわらかくトーンを置いていく段階を、もっと的確に充実させることが課題ではないだろうか。

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