クロッキー三昧

 

まだまだ猛暑が続くが、昨日は、長久手文化の家で行われた納涼クロッキー&デッサン会に参加した。この会は、美術モデルさんが自ら主宰するサービス企画で、浴衣や小物を使って夏の季節感を演出した、ユニークな内容だった。

午前の部は、美術室でヌードクロッキーを行った。ここ最近、精緻なデッサンと立体作品の制作ばかりだったので、新鮮な気持ちで取り組むことができた。

クロッキーの素材として、これまで様々な画材を用いてきたが、現在はコンテに落ち着いている。パステルも良いが、柔らかすぎて消耗が早く、またクロッキー帳への定着力が弱いのでコンテを使うようになった。コンテの先はよく尖らせておくことがポイントだ。そうすることで、鉛筆のような細い描線から、腹の部分を滑らせた「面」のトーンまでが、ひとつの所作の中で瞬時に切り替えることができる。一本の線で量塊を含んだ描写に見せるテクニックは、コンテの持ち味ではないかと思う。僕は濃紺、黒、茶系のコンテを好み、気分に応じて色を変える。(最もお気に入りは青いコンテだ。)

昨日はちょっとした収穫があった。クロッキーに感情をこめて描くためには、描き手である自分の「支持基底面」をしっかり安定させることが大切であること。「支持基底面」は理学療法の分野でよく出てくる用語だが、要は「体を支持する接地面」のことで、立位なら足裏、座位なら足裏とおしりが支持基底面となる。以前にもブログに書いたと思うが、クロッキーは、自分のフィジカルな状態に十分留意する必要がある。支持基底面から腰へ。腰から肩甲骨へ。そして肩甲骨から指先へ。身体の中にピンと張りつめる連なりを意識して描くことで伸びのあるクロッキーが描けるのだ。

午後の部は、“光のホール”のステージ上で着衣クロッキーを行った。多方向にあるスポットライトから照射される光は、絵を描くには適していないが、新奇な場所で描くことは楽しいものである。モデルさんの小道具の使い方が面白くて、ポーズに演出が加わり、より楽しく描くことができたように思う。

夜間の部は、浴衣を着た新たなモデルさんを招き、6ポーズ(全95分)のデッサン会を行った。この時間設定は、デッサンとしては非常に短いが、スケッチを描くような気持ちで描くことで、気負わず描くことができた。こういう短時間デッサンも、クロッキーを事前に十分行うと、体が温まって思い切りの良い描画ができるように思った。

モデルさんはとてもチャーミングな女性で、猛暑の中、デニム地の斬新なデザインの浴衣を着てきてくれた。

この企画のように描き手のニーズを満たしつつ、そこにさらに創意工夫を加えてくれるこの企画力はモデルさんならではのものだと思う。モデルさん、楽しい会を企画してくれてありがとう。

2018 女性モデル 鉛筆

【参考】

クロッキー:http://studio-bosque.com/gallery%e2%85%a0/croquis/

人物画:http://studio-bosque.com/gallery%e2%85%a0/figure/

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