レディ・メイド

最近、ホームセンターで優れたアイディア商品を購入した。商品名は、「小型結束機しめしめ45セット」という。お値打ちなのかどうかわからないが、税抜き価格2980円。これは自由な長さの結束バンドで様々な物を結束させることができる。この機能美に溢れた近未来的フォルム・・・う~ん、たまらん。男の遊び心をくすぐってやまない感じ。(#^^#) ちょっと高い気もしないでもないが、必要なものなので迷わず購入。(気になる方は下図を参照しホームセンターへGO!)

 

“しめしめ45セット”を使って、さっそく新聞紙を束ねてみる。こんな具合に。

するとまあ、くたびれた新聞紙の山が、気持ちいいほどコンパクトに、パリッとした束になるではないか!

(@_@) うおお~!こいつぁ~すごい!そう、そう。イメージ以上の優れた働きぶりだ。

グッドジョブ!!しめしめ45セット!

新聞紙の角を丁寧に折り直して、エッジがきれいに揃うように留意しながら締めていく。束の上に出てくる記事をチョイスすることも重要なポイントだ。このようにして新聞紙を結束し、(横)20cm×(縦)28cm×(高)15cmのブロックを量産していく。(この新聞紙ブロックを、全部で42個作る予定だ。)

・・・そろそろお気づきだろうか。これは、廃品回収に出すための作業ではない。れっきとした制作活動のプロセスなのだ。この新聞紙ブロックを、トントンと並べていく。こんな感じに。

積み上げられた新聞紙の束は連結され、トンネルへと続く橋梁を構築する。そしてあの黒いトンネルに込められた寓意・・・。それを喩えるなら「苦しみのない穴」としておこう。(気になる方は、以前このblogで紹介したので読んでみてほしい。)

制作開始当初は、この橋梁部も段ボールで作る予定だったが、数日前、制作に着手する前に、高さのイメージを図ろうと、たまたま置いてみた新聞紙の束を見て、背筋に電気が走ったのだ。「これだ!」と。

「新聞」の持つ象徴的な意味性。新聞は、その時節に起こった出来事を記録し伝達、拡散する機能を果たす。そしてその役目を終えたそれらは、僕の生きる速度と同じ速度で過去のものとなり、劣化し、知らぬ間に堆積して廃棄物と化す。このような「新聞」のもつ意味性をひとつのメタファーとして用いるとき、作品に有機的なシークエンス(時間軸)が立ち上がってくるではないか。

言ってみれば、新聞紙の束は、レディ・メイド(既製品)であるが、この手法を用いるのは、自分史上初の試みとなる。

毎日判で押したように配布される新聞が、「一日」という単位を表すのなら・・・新聞紙は束ねられて「日々」となる。そしてそれは、さらに連なって一筋の流れとなり、可視化された時間軸を表す。

「時間」についての物理学的定義・・・。それは「変化の不可逆性」を意味する。その橋は先に進むことはできても、何人たりとも二度と戻ることはできない!僕たちの日常は、こんなにも脆く、危うげな事実の上に立脚している。

 

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