苔のむすまで

 

・・・いかんなあ。

最近、制作の方が面白くなってしまってブログを書くのがおろそかになっている。何事もやりかけたことは継続しないと。

僕のアトリエには常時、同時進行で5~10点の作品が並んでいる。素描展にむけたデッサン、裸婦画、自由制作のタブロー、アートフェスタに向けた立体作品・・・。僕は創作のモチベーションを絶やさないために、すべて同時進行で、制作を進めている。読んで下さっている方々、こんな自分ですが何卒よろしくお願いします。

 

それはさておき。

僕は、友人に招かれて訪れた海上の森の自然にすっかり魅了されてしまった。里山周辺には、探さずともモチーフになるものが、そこかしこにある。静かなところだし、なにより日常から迷い込んだ異世界のような感覚があって、何かが起きそうな予感がする。里山の生き物たちの生態を感じるうちに、自分の中の原初的な力が引き出されていくようだ。

 

しばらく“里山シリーズ”を描き続けていこう。

手始めに、先日散策した時に発見した砂防池の苔を描くことにした。夏の間、砂防池に沈んでいた立ち枯れの樹々は、水面との境界に苔を繁茂させていた。池の水が抜かれてみると、まるで苔の盆栽のように見える。この苔のもつ小宇宙のような感覚を、精緻な鉛筆デッサンで表現したい。

昨日、現場にイーゼルを構えてみると、この場所は常に日陰にあって光源が安定しているものの、地面はぬかるみ、対象まで接近したくても2mまでが限界だった。気温は陽の当たる場所より数℃度低く、かなり着込んできたが、それでも寒いので、毛布を被って制作を続行した。この苔のように、人工物が一切ないモチーフは、あらゆる部分が不定形でできている。ビンや机の角のように、定まったものがないものを描くことは、形の狂いが目立たない反面、その対象の実感をつかみとることが難しい。

背景にあるものは、すべて省略し暗い闇から浮かび上がるように苔を描こうと思う。さて、思うように描けるだろうか。タイトルは・・・そうだな。「苔のむすまで」としておこう。

 

 

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